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原因は若者離れ!?造園業界の人手不足を解決する3つの方法を解説

建設業の若者離れによる、人手不足は深刻ですが、同じ建設業に属する造園業界の人手不足も深刻です。
そこで、この記事では造園業界の人手不足を解決する方法を具体的に解説しています。ただ問題を解決する方法もありますので、参考にしてください。

造園業界の人手不足の現状について

現在、造園業界は深刻な人手不足です。国土交通省が公表している「建設業就業者の現状」では、1998年には約685万人ほどの就業者がいました。(引用:国土交通省)

しかし、18年後の2016年では約492万人ほどまでに減少しています。当然、建設業界に含まれる造園業界も例外ではなく、人手不足は年々深刻化しています。

これを聞くと「建設業の需要が高まったから人手不足なのか?」と思われるかもしれませんが、需要も年々減少傾向にあり、需要過多による人手不足ではないというのが現状です。
また人手不足が原因で、現場で働く職人の仕事量が増えているという問題もあり、建設業界の人手不足が多くの問題を引き起こしているのが現状です。

国土交通省「建設投資見通し」・「建設業許可業者数調査」、総務省「労働力調査」

造園屋・植木屋の人手不足は若者離れが原因か?

造園

造園屋さんや植木屋さんの人手不足の原因としては、技術を持った高齢の職人が引退しているということもありますが、最大の原因は若者離れが原因です。
若者離れが進む主な原因として考えられるのは、建設業全体に当てはまる「3K」が理由だと考えられます。

3Kとは「キツイ・汚い・危険」のことで、建設業界は3Kのイメージ払拭に力を入れていますが、現在でも3Kの印象が強いようです。(参考:学生の建設業に対するイメージ等調査 :引用:新潟県建設業協会)

新潟県建設業協会 「学生の建設業に対するイメージ等調査」
出典:新潟県建設業協会 「学生の建設業に対するイメージ等調査」

また建設業界で働きたい若者が入って来ても、いまだに「仕事は見て覚えろ」といった古い価値観で仕事をしている会社も少なくありません。
そのため、転職することが当たり前の時代になった昨今では、建設業界に入っても辞めてしまう若者が少なくありません。

人手不足を解決する3つの方法

給与

造園業界が人手不足を解決するための方法は、
・イメージアップを図る
・労働環境を改善する
・待遇を改善する
上記の3つが効果的だと考えております。

しかし、これら3つの改善は表面的な問題の改善にすぎません。本当にその改善で、業界全体の人材不足の解消に繋がるのでしょうか?
それぞれ具体例も合わせて見ていきましょう。

1.イメージアップを図る

「学生の建設業に対するイメージ等調査」からもわかるように、建設業に対して良くないイメージを持つ若者も一定数存在します。
そのため、造園業界ではイメージアップを図り、1人でも多くの若者に良い印象を持ってもらうのが良いでしょう。

具体的なイメージアップの方法としては、建設現場の仮囲いにポスターを貼ったり、クリーン作戦で地域の清掃作業に参加したりなどがあります。

また、国土交通省が発行している「建設業の魅力を発信するためのアクションプラン」を参考に、独自のイメージアップを図っても効果的かもしれません。
造園業者の中には、重機を動物のキリン柄に塗装している会社もあったりと、イメージアップのために独自の方法を実践している会社も少なくありません。

また最近では、ニッカポッカと呼ばれる作業着をイメージアップのために着用禁止している会社もあるようです。
しかし、これらは見た目の問題を解決したにすぎません。

ここからは、筆者の考えですが、造園業界は、建設業界で唯一生き物を扱う業界という特色、差別化要因を生かして、もっと業界全体でイメージアップの活動をしていかなければならないのではないでしょうか。

植物や自然が好きな若者も非常に多くいると思います。そんな方たちが働くうえで魅力に感じる業界にしていく必要があるのではないでしょうか?

2.労働環境を改善する

そんな方たちに魅力を持ってもらうためには最低限、労働環境を整備することが必要です。なぜなら、昨今ではワークライフバランスが重視されることが多く、多くの業界で労働環境が見直されているからです。

例えば、運送業界で有名な佐川急便では、週休3日制の導入を発表するなどして労働環境の良さをアピールしています。
一方で造園業界では、週休1日制の会社が多く、1日の労働時間は現場への行き帰り含めて8時間を超えることも珍しくありません。
そのため、造園業界が人手不足を解消するには、労働環境の改善をする必要があると考えます。
具体的な例をあげると、シフト制にして週休2日を確保したり、会社を出発して会社に帰るまでを就業時間に設定したりするなどです。

ただ、下請けの多い造園業界では、工事の受注金額の単価の低さや、仕事の受注先によっては工期があり、工期によっては労働時間を少なくできないのが建設業界の難しいところです。

労働環境を改善するには、造園業界だけでどうにかできる問題ではなく、建設業全体での改善が必要です。

3.待遇を改善する

もし労働環境を改善することが難しい場合には、待遇を改善するという方法もあります。
具体的には、年収をアップさせることです。

建設業界の平均年収は約400万円なのに対して、他の業界の平均年収は約440万円ほどと、約40万円ほど建設業界の年収が低いのが実情です。

また年収が低くいことに加えて、労働時間が長いので時給にするとより収入が低くなる可能性があります。労働環境を改善することが難しい場合には、年収をアップさせる方法で人手不足解消の効果を期待することができるでしょう。

しかし、口で言うのは簡単ですが、下請け構造の強い建設業の中で、造園業者はほぼほぼ下請けです。
仕事が0になるくらいなら、利益は無くても人件費分は粗利を確保したいと考える業者も多く、それにより入札単価や相見積もりでの単価の下落が大きくなっています。

つまり、この下請け構造を改善しなければ、待遇を改善することは難しいのかもしれません。

まとめ

この記事では造園業界の人手不足を解消する方法をメインに紹介しました。最後にもう一度、解決方法をまとめると、
・イメージアップを図る
・労働時間を改善する
・待遇を改善する
この3つの方法になります。
ただ全ての解決方法に取り組むことは難しいと思いますので、まずは最も取り組みやすい解決方法から始めるのがおすすめです。
特に「労働時間を改善する」と「待遇を改善する」、この2つは会社の経営状況に大きく関わる問題なので慎重な判断が必要になります。
人手不足を解消するために、会社が倒産してしまうことは避けなければなりません。そのため、それぞれの会社に合わせた最適な解決方法を選択して、造園業界の若者離れを解決しましょう。

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