会社を辞める前に確認しておきたい、「自己都合退職」「会社都合退職」の違いと退職前にやること

退職には、「自己都合退職」と「会社都合退職」の2パターンがあることをご存知ですか? あまりよく知らないという方もいらっしゃると思いますが、退職の違いによって、失業後にもらえる失業給付金の額や給付期間、退職金がもらえる際の支給額などにも差があるのです。そこで、自己都合退職と会社都合退職の違いとメリット・デメリットについてご紹介します。退職時の確認事項や失業給付金についても紹介していますので、退職前にチェックしておきましょう。

「自己都合退職」「会社都合退職」の違いとは?

「自己都合退職」と「会社都合退職」の違いは、退職の理由によります。普通は自己都合になりますが、会社都合の場合でも自己都合での退職を企業から迫られる、ということもあります。条件をよく確認しておきましょう。

「自己都合退職」・・・希望して退職するケース
一般的に、多くの退職が自己都合退職に当てはまります。転居・結婚・介護・病気療養のための退職はもちろん、自分が望む仕事内容・待遇などを求めて転職する場合も、自己都合退職です。
「会社都合退職」・・・退職を余儀なくされるケース
経営破たんや業績悪化に伴う人員整理により、一方的に労働契約を解除される場合が一般的です。加えて、退職勧奨・希望退職に応じた場合や、勤務地移転に伴い通勤が困難になった場合、何らかのハラスメント被害を受けた場合など、自分の意志に反して退職を余儀なくされたケースも会社都合となります。なお、懲戒処分の対象となる問題を起こして免職・解雇となったケースは「自己都合退職」の扱いです。ただし、退職させられる理由に納得できず、不当な懲戒処分の可能性が考えられる場合には、企業側に詳しい説明を求めるようにしましょう。

「自己都合退職」「会社都合退職」のメリット・デメリット

自己都合退職か会社都合退職かによって、退職後に異なることは主に次の3つです。よく確認してみてください。

  • 履歴書の記載内容
  • 失業給付金の給付内容
  • 退職金の支給内容
自己都合退職
メリット 履歴書の退職理由は「一身上の都合」と記載するだけで問題ありません。
転職活動においては、転職回数が極端に多い・在職期間が極端に短いといったことがない限り、特段問題はありません。
自己都合退職デメリット 失業給付金の支給を受けるまで、3ヶ月の「給付制限」とハローワークへの申請待機期間7日間(最短で)とで、どんなに早くても「3ヶ月と7日後」からの支給となります。また、会社都合退職と比較すると給付金の支給額が少なく、給付期間も短くなります。
さらに、退職金を支給している企業においては、自己都合退職の場合は会社都合退職よりも退職金が減額されるケースがほとんどです。
会社都合退職メリット 失業給付金の支給を受けるまでが早いというメリットがあります。
ハローワークへの申請を経て、最低7日間の待機期間のみで、失業給付金を取得できます。また、失業給付金の金額が多く、給付期間も最大330日と長いことがメリットです。
会社都合退職 デメリット 転職活動において質問される事項が増える可能性が考えられます。
履歴書等で、「会社都合による退職」と記載があった場合、面接官の確認が増えることになります。
会社が倒産したなど、自身の理由ではない場合はそこまで追求はされませんが、「解雇」の場合はその理由を深く聞かれることが多いでしょう。
一度でも会社都合退職をすると、「会社都合退職」の文字はいつまでも経歴上につきまとってしまうことを肝に銘じておきましょう。
自己都合退職会社都合退職
失業給付金
最短支給開始日
3ヶ月7日後7日後
失業給付金
支給日数
90日~150日90日~330日
失業給付金
最大支給額
約118万円約260万円
失業給付金
給付制限
ありなし
国民健康保険税通常納付最長2年間軽減
履歴書の
記載内容
一身上の都合により
退職
会社都合により
退職

「自己都合退職」の際にやるべきこと

「就業規則」を確認して退職申告

民法では、雇用期間の定めのない社員はいつ退職を申し出ても問題ないと定められていますが、会社の就業規則に則って申告をすることが一般的です。まずは、就業規則で「いつまでに・誰に・退職の意志を伝えるべきか」を確認しましょう。

どんなに早くても退職は申告の2週間後

民法第627条第1項の定めでは、退職申告後の原則2週間後には退職が可能ですが、後任への引継ぎを考えると、退職の1~2か月前に申し出るのが適切でしょう。

退職届・退職願は書面で提出

就業規則の確認をし、書面にて提出します。場合によっては、会社が定める所定の書類を提出しなくてはならないケースもあります。

退職前の有給休暇取得は早めに申請

多くの場合、残りの有休を退職前に消化することができます。ただし、退職直前になってから有休消化を申請した場合には、認められないこともあるので、引き継ぎの都合や有休の残日数もあわせて申請をしましょう。

健康保険・年金の手続きも忘れずに

退職後にすぐに次の就職先に転職しない場合、健康保険や国民年金などの加入手続きが必要になります。退職前には、健康保険証のコピーを取る、年金手帳が手元にあるか確認する、といったことを忘れずに行ない、退職後にどのような手続きが必要になるか、あらかじめ会社や自治体に確認しておきましょう。

退職金をもらえる場合には要チェック

最近では少なくなりましたが、退職金を受給できる会社もまだ多くあります。その際は、会社の給与担当者に「退職所得の受給に関する申告書」を提出することをお忘れなく。退職金をもらえる場合、この申告書の提出を忘れると、自分で退職金の確定申告を行なわなければなりません。

退職前に社会保障についてもチェックしたい方はこちら

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